5A002.a.4は、暗号機能がその品目の主たる機能ではない機能をサポートするものであって、かつ、その暗号機能が組み込まれた装置又はソフトウェア(スタンドアロンの品目としてカテゴリー5 パート2で指定されるもの)により実行される品目についても規制します。
例:(a) 自動車であって、'対称鍵の鍵長が56ビットを超えるか同等'の'データ秘匿のための暗号'が、カテゴリー5−パート2の注3が適用できる自動車電話機(その車に組み込まれているもの)によってのみ機能する場合
この場合、セキュアな電話通信は、自動車の主たる機能ではない機能を
サポートしていますが、自動車電話機(装置)は、暗号注釈(注3)で除
外されているので、スタンドアロンの品目としてECCN 5A002で規制さ
れません(ECCN 5A992.c参照)。
例:(b) カテゴリー5−パート2の注3が適用できる組込型のウェブブラウザー搭載の自転車型トレーニング機器であって、唯一の規制される暗号がそのウェブブラウザーにより機能するもの
この場合、セキュアなウェブブラウザーは、自転車型トレーニング機器
の主たる機能ではない機能をサポートしていますが、そのウェブブラウ
ザー(ソフトウェア)は、暗号注釈(注3)で除外されているので、スタ
ンドアロンの品目としてECCN 5D002で規制されません。
(ECCN 5D992.c参照) |
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5A002.a.1からa.4に掲げる品目の検討事例 |
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事例1:自動販売機
・この事例において、自動販売機はソーダ水がなくなったことを報告するた
めに暗号化された通信を送ることができるものです。この品目の主たる目
的は、飲料を販売することであり、この暗号機能は、この事例ではこの主
たる目的を効率的に果たすことを単に可能にするためのものです。このよ
うな品目は、5A002 a.1からa.4の枠外であるとみなされます。
・この場合、主たる機能は、当該品目の明白な目的若しくは主たる目的で
す。また、この事例では他の機能を補助するものではない機能として考え
ることもできます。
・この分析において、あなたは自動販売機が使用される主たる目的に注目す
るでしょう。自動販売機は、"情報セキュリティ"、デジタル通信若しくは
ネットワーキング、及び/又はコンピューティングを主として目的とする
ものであはありません;
そして、当該品目の暗号機能は、自動販売機の主たる目的を単に補助する
ためのものです、従って当該品目は、注4によりカテゴリー5 パート2の
5A002 a.1からa.4に該当しないでしょう。 |
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事例2:学習用ノートパソコン
・子供のノートパソコンであって、安全にインターネットにアクセスし、リ
テラシー学習のために特化されたサイトにのみアクセスするものは、注4に
より5A002 a.1からa.4の枠外であるとみなされます。その主たる機能は
リテラシー訓練に特化されており、汎用のノートパソコンのようなコン
ピューティング品目とはみなされないでしょう。ノートパソコン又はデス
クトップパソコンのような暗号を実装している汎用のコンピュータは、
その主たる機能が汎用のコンピューティングを提供することにあるので、
カテゴリー5 パート2に該当するでしょう。
・汎用のノートパソコン又はデスクトップパソコンは、複数のアプリケーシ
ョンで使用することができ、汎用的な一連の機能を備えています、一方、
学習用ノートパソコンは特定の最終用途(リテラシー訓練)に焦点を絞っ
た一連の機能を考慮して明確に設計されたアプリケーションに特化され
品目です。この暗号は、リテラシー学習を支援する通信の安全を確保する
ことに限定されいます。 |
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事例3:ワイヤレスチップ
・他の事例は、携帯電話を受信できる範囲内で安全なWiFi接続のために暗号
を実装する通信チップです。この品目は、汎用の通信チップであるので、
カテゴリー5 パート2に該当するでしょう。しかし、特定の公共事業の検針
メーターリーダーとのみ無線インタフェースを安全に行うことを可能にす
る機能を持つ検針装置のために設計されたチップは、検針装置とリーダー
間での特定の通信を提供するものなので、注4によりカテゴリー5 パート2
の5A002 a.1からa.4に該当しない可能性があります。 |
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事例4:アプリケーション |
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・さらに、テキスト、画像及びビデオを使用するチャット又はインスタン
ト・メッセージのために使用される電話でのアプリが、もう一つの事例と
してあげられます。このようなアプリは、通信を提供しているので、カテ
ゴリー5 パート2に該当するでしょう。しかし、あなたの地元のカーショッ
プがあなたとあなたのメカニックとの間であなたの車の修理又はメンテナ
ンスの状況について安全に通信ができるように設計されたアプリは、注4に
よりカテゴリー5 パート2の5A002 a.1からa.4に該当しないでしょう。
このアプリは車の修理との関連でのみ通信を使用しています。 |
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注4によりカテゴリー5 パート2から除外される品目の例
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研究/科学/分析の例 |
ビジネスプロセス・マネジメント(BPM)−ビジネスプロセスの抽象化及びモデリング |
科学的視覚化/シミュレーション/連成解析(コンピューティング、ネットワーキング、暗号解析などのためのツールを除く) |
社会学、経済学、政治学のためのデータ統合ツール (例えば、経済、人口、地球気候変動、世論調査等の予測及びモデリング) |
ビジネス/システムアプリケーション:システムオペレーション、統合・管理 |
ビジネスプロセス・オートメーション(BPA)−プロセス計画及びスケジューリング、サプライチェーンマネジメント、 在庫・出荷管理 |
輸送−安全・保守、システム監視及び制御装置(航空、鉄道、及び商用自動車システムを含む)、'スマート・ハイウェー'技術、公共交通運行及び料金徴収、等 |
産業用、製造用機械システム―ロボット、施設安全、産業用インフラ設備(電気設備、ガス設備、水道設備等)、工場設備及び他の重機、火災報知器や冷暖房空調設備制御機器などのシステムを含む) |
医療用/診察アプリケーション |
学術教育及び試験/オンライントレーニングに関するツール及びソフトウェア |
応用地球科学−採鉱/掘削、大気採取/気候観察、地図作成/調査、ダム/水文学
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